ステークホルダーの成長と自分の成長の軸を合わせること

「好きこそ物の上手なれ」

こんな言葉がある。僕自身も普段仕事をする中で、なるべくこういう状態で働けるように気をつけていることがあるので今日はその話を紹介したい。

今の会社に10年近くいるわけだが、その中でも色々な葛藤を見た。長年やってるWEBサービスだといわゆるレガシーと呼ばれるようなアーキテクチャの悩みもあれば、アーキテクトが選んだプログラミング言語と自分がやりたいプログラミング言語が違うとか、バックエンドを今やってるけど、本当はフロントエンドがやりたいとかそういう諸々だ。

こういう状況において、解決する方法は2つあって、1つはそういう環境にジョブホッピングし続けるという戦略、もう1つはタイトルにもある通り、「ステークホルダーの成長と自分の成長の軸を合わせる」という戦略だ。今日は僕が採用している後者について書く。

この戦略を取るのに大事なことは3つある。

  1. 自分を知ること
  2. ステークホルダーのニーズを知ること
  3. より大きなフィードバックを得ること

それぞれ僕のケースで紹介する。

自分を知ること

これはひとえに自分が何を嬉しいと思うか、何をつらいと思うかを自分で知るということだ。僕の場合は目に見えるフィードバックが嬉しい。例えば自分のリリースした機能で得るユーザーフィードバック、売上向上があったとか、同僚の生産性が上がったとか、シンプルに感謝されたとかそういうことだ。このときに大事にしているのは効果測定を他人に任せたりはせずに、必ず自分で効果測定する。これはまた長くなるのでどこかで書きたい。

自分がつらいと思うことは、論理的に無駄であることや、同じことをやり続けることだ。こういうことは絶対にやらないようにしている。

このように、自分の嬉しいこと、つらいことがはっきりしていると、自分の方向性が自ずとわかってくる。

ステークホルダーのニーズを知ること

ステークホルダーはユーザー、株主の場合もあれば、上司の場合もあれば、同僚の場合もあるだろう。自分が今、対峙している相手が、何を求めているのかを知ることはとても大事だ。それを知ることで初めて自分のやりたいことの中から、相手のニーズを満たす打ち手を選ぶことができるし、納得させることができる。ポイントは自分がやりたいことと相手のニーズの公約数を見つけることが大事だ。

逆に相手のニーズを知らず、満たさずに、自分のやりたいことだけをやろうとして、実際にやりきるのはとても難しい。稀に、相手のニーズを無視して、ビッグバンバリューで説き伏せることもあるにはあるが、それは本当に稀なことだと思う。

より大きなフィードバックを得ること

これは技術で言えばよりよい技術選択をすることや、ユーザー施策であればよりKPIを改善できるような打ち手を打つということだ。そのためには日々の研鑽と、ひらめきを得るために色々な情報に触れておく必要がある。ただ自分のやりたいこととステークホルダーのニーズを満たすだけをやっていても成長しないので、やったことのない言語を使ってみるとか、やったことのない技術領域に飛び込んでみるとか、先行実装を参考に改善してみたりとか、より自分の能力をストレッチできるような選択をするようにしている。それを繰り返すことで少しづつ成長できるようにしている。

最後に

僕もキャリアの最初の頃はまるで何も考えずに、がむしゃらに飛びついているだけで、元が0なのである程度までは成長できたけど、そこからもう一歩抜きん出るために、人のやり方、言葉を模倣してみるとか、自分でサウナに入ってるときに考えるとか、そういうことをずっとやってきた。この考え方も元々は松本さんが言っていたことを自分なりに解釈して取り組んでいることに過ぎないのではあるが、組織に属して生きていくならば、必ず必要な考え方の一つだと思うので、今日こうして文字に起こした。

これから宮路くんの家で餃子パーティだから、ごめんな、俺はもういかなくちゃ。