ドタキャンと先約を守らない人が苦手

昨日、寝る前に思い出したのだが、僕は頻繁にドタキャンする人と、先約を守らない人が苦手だ。なぜそうなったのかと考えていたのだが僕の中で象徴的な出来事がある。

これは、10代の頃の経験で、僕はもともと生まれ育った鹿児島県の出水市で、パイオニアという会社がプラズマディスプレイを作っている工場があったので、そこで18歳からキャリアをスタートさせた。しかしその後、プラズマディスプレイと液晶ディスプレイの技術戦争に於いてプラズマディスプレイは敗退し、僕が勤めていたパイオニアのパネル製造拠点であった、出水の工場も閉鎖することになった。

そのとき、僕がいた部署で、なんかの飲み会のときに、もうみんなばらばらになってしまうので、最後にみんなで旅行でも行こうという話になり、すごく盛り上がった。そのときに僕は最年少であったことから、旅行の段取りや予約を手配することになった。これは別に言われたわけではなく、自分がやるべきであろうと思ったからだ。

当時僕は知人の親が地元で旅行会社をやっているのを知っていたので、知人の親の会社にバスの手配や、宿の手配をお願いした。しかし、日が立つごとに、当時の部署のメンバーが、こう言い出したことを今でも覚えている。

「もう会社もなくなるし、そういうときに旅行とか行くのはちょっと違う気がしてきた」

要約するとこういうことを言い始めて、一人、また一人と旅行を申し込んだあとにキャンセルし始めた。その都度僕は知人の親に電話をして、また一人キャンセルになりましたと伝えていた。そして、最終的にその旅行はなくなった。

僕自身が何かしらの作業をしたりする分には、当時は何も思わなかったが、自分が知人の親を介していたことで、すごく嫌な気持ちになった感触を今でも覚えている。それが今でも自分の価値観に強く根付いていると思う。そういうこともあって、僕自身は宮路くんとの約束以外は基本的に守るようにしている。

比較的若い頃に、そういう痛みとか嫌なことを自分で知れたのはとても良かったことだったと今では思う。