プロンプト・エンジニアリングという言葉が嫌いです

このエントリが指す、プロンプト・エンジニアリングというのは、

「あなたは弁護士です、私の質問に対して、弁護士として回答してください。」

のような類のテクニックです。

生成AIという中身がブラックボックスなものに対して、このように聞けばうまく答えを引き出せます!!!みたいなの、何いってんの?って思ってみてる。

自分でOpenAIのAPI実行するようなソフトウェア書いてみればわかるんだけど、コンテキストとしてこれまでの発言、応答をまるっと渡すことで回答を生成するので、一つのクエリで解決するということ自体があまり意味を感じないし、前述のテクニックにしても、

「法律のことに関して相談したいです。私の質問に回答してください。」

と述べるのと、僕が試す限りでは、大差がない場合が多いし、何なら知りたいことによっては後者のほうが適切だったりする。ともあれ、中身の分からないものに対して、俺がこうやったら、こうなったから、こういう使い方が最高!!!とか、これからは文章が書ける文系の時代だ〜〜〜とか煽ってるの見ると、人類に対して不誠実に僕は感じていて、ちょっと腹立たしい気持ちになる。

AI技術はこれからも変わり続けるもので、画像や音声に対応した事実から、まだまだ、このインターフェイスは発展するように思うし、ハルシネーションの問題は、精度向上はあれど、どこかで自分で真贋を判定しなければいけないしきい値はあり続けるので、さも自分の能力以上のことが誰でも出来るように謳ったり、ロジカルシンキングできない人でも最高の未来があるかのように吹聴する人間とは一線を置きたいと思っている今日このごろです。